Highchartsバージョン12では、ロケール対応の日付・数値フォーマットや使いやすい日付入力、新しいストックシリーズなどの機能を追加。さらに、タイトルの自動スケーリングと配置の最適化、データ処理の改善、Webpackによるビルドの効率化を実現し、より使いやすく進化しています。
ロケール対応の日付と数値
新しく導入されたlang.localeオプションにより、ページ全体または個別のチャートごとにロケールを設定できるようになりました。未設定の場合はページやブラウザの言語設定が使用されます。このオプションはブラウザのIntlオブジェクトを使用して日付や数値のフォーマットを制御し、例えばen-US では "January 1, 2025" やen-GB では "1 January 2025" のように、各地域の表記形式に応じた日付表示が可能です。
人にやさしい日付フォーマット
JavaScriptでは日付を1970年1月1日からのエポック時間として保存し、new DateやDate.UTCなどの関数で表示していましたが、これらは扱いが煩雑でした。Highcharts v12では人にわかりやすい文字列入力を可能にし、日付の扱いを簡略化しました。
新しい株式チャート
Point and Figure(ポイント&フィギュア)
ポイント&フィギュア(P&F)チャートは、時間や出来高を除外し価格変動のみに注目するテクニカル分析ツールです。価格上昇をX、下落をOで表現し、設定された閾値(boxSize)を超えると新しいマーカーが追加され、トレンドが一定量(reversalAmount)反転すると新しい列が作成されます。
この手法により、市場のブレイクアウトやトレンド、売買タイミングを容易に把握できます。
Renco
レンコチャートは、日本語の「煉瓦」に由来し、重要な価格変動のみを煉瓦状のマーカーで表示する手法です。「ブリックサイズ」という設定値に基づき、価格が前のブリックと反対方向に動いた時のみ新しいマーカーが追加されます。これにより、小さな変動を除外しながら、トレンドと反転を見やすく表現できます。